【忖度なし】元証券マンが全自動投資をオススメしない理由

お金の知識

全自動で投資してくれて自分のお金が増えていく

夢みたいな言葉ですよね。


具体的に「全自動投資」とは、

AIを使って
自分の投資を「完全にお任せする」投資方法です。

実際に増える場合もあるみたいですし、
時間が無い方はAIに頼りたくなる気持ちは分かります。

でも元証券マンの私から見るとオススメできません

読者さん
読者さん

え?こんなに魅力的そうなのになんで??

と思った方ぜひ読んでください。

全自動投資をオススメしない理由3つ

①大切なお金を100%他人に委ねるべきではない

そもそもの話ではありますが、

大切なお金を他人に完全に委ねない
という考え方が大切です。

お金を
・簡単に増やしたい
・楽に増やしたい
・頭を使わずに増やしたい

こういった考え方をしているといつか詐欺に遭います

芸人さんでも数人そういう方いましたよね?

少なくとも投資でお金を増やそうと思ったら、
最低限勉強して自己判断で投資することが必須です!

しみしゅん
しみしゅん

その助けとなるために私はこのブログを書いています。

②コストが高い

全自動投資は比較的コストが高いです

ここで注意してほしいのが、
目に見えるよりもコストがかかっていることです。

忙男さん
忙男さん

手数料が1%と書いてあるから、
コストは1%だけでしょ??

と思っていませんか?

これに関しては
他のサイトでも間違った比較をしているものが多いです。

どういうことなのか
ここでは一般的なネット証券で*S&P500を買った場合と比べてみましょう。

※S&P500:米国の超優良企業に投資する投資信託もしくはETF
投資信託やETFが分からない方は⇒【初心者向け】ETFって何??投資信託との違いを元証券マンが解説

全自動投資の手数料はメジャーな1%で今回は計算します。

間違った比較

・全自動投資:1%の手数料

・S&P500:0.1%程度(信託報酬)

差は、1%の手数料ー信託報酬=0.9%程度

正しい比較

・全自動投資:1%の手数料+0.1%以上(信託報酬)=1.1%以上

・S&P500:0.1%程度(信託報酬)

差は、1%の手数料

実は全自動投資も結局S&P500等のETFや投信に投資しているのです。

信託報酬はAIの選んだ投資先によりますが
同程度だとしても、1%の手数料は丸々別にかかっています。

しみしゅん
しみしゅん

なぜこんなことが起きるかというと、
信託報酬が見えない手数料だからです。

通常手数料というと、
取引時等の直接払う手数料のことを思い浮かべると思います。

それに対して、
信託報酬は預けたお金から少しずつ取られる手数料です。

その信託報酬はただでさえ見えないのに、
AIが投資した先で勝手に取られているので気づかないわけです。



これに関しては私が証券会社にいた頃も
ファンドラップ」という商品で当てはまりました。

ファンドラップとは好きなコースを選ぶと
後は勝手に運用してくれる「半自動投資商品」です。


その運用手数料が年率〇〇%は説明していましたが、
その裏でかかっている「信託報酬等」に関しては説明義務がありませんでした。

※当時は営業員もどれくらいかかっているか分かりませんでしたが、
現在は会社によっては説明しているようです。


0.9%も1%もあまり変わらないと思われるかもしれませんが、
同じような商品に投資しているのに別で1%取られている

というのはコストが高いと言わざるを得ません。

③仮に損をしたとき納得がいかない

儲かっていれば
それがコストの高い効率の悪い投資であろうが気にならないかもしれません。

実際お金が増えたなら
やらないよりはやった方が良かったという証明にもなります。

しかし、もし損をしたら
を考えてみてください。

高い手数料を払ってまで任せておいたのに
お金が減ってしまった。。

と悔しい気持ちになってしまいますよね。

忙男さん
忙男さん

いや私は損をしても受け入れられます!
ちゃんとリスクを知った上で全自動投資します。

と言う方もいるかもしれません。

しかし、
何千人というお客様と関わってきましたが、

損をしてすんなり受け入れられる人はほとんどいません

担当者がいるなら

・下がっている理由を説明してもらう
・ここからの挽回策を提示してもらう

などで巻き返すことができるかもしれませんが、

そもそも全自動で投資している場合は
その後も完全に任せるしか無くモヤモヤしてしまいます。

そして不安になって、損をした状態で売却して終了させてしまう。


そうなる前に全自動で任せっきりという手段は取らないようにしましょう!

半自動投資はどうなのか

全自動投資に似たような商品に半自動投資というものがあります。

完全に委ねるわけではないが、
ある程度AIや証券会社に委ねて投資するものです。

半自動投資は使い方によってはオススメできます

ロボアドバイザー

自分の性格や資産状況などの情報をロボに与えると

ロボアド
ロボアド

こんな投資方法が良いです!!

と教えてくれるものです。

この教えてくれたものは
あなたのパーソナリティに基づいたものなので、
気に入る可能性は高いはずです。


その投資方法を参考に、
ご自身で勉強したことと組み合わせて投資すると上手くいきやすいです。

ラップ口座

先ほど少し説明した
株や債券等のある程度の配分を決められる半自動投資です。


これは、
株式が最低50%以上入っているものであればオススメです。

株式が少ないいわゆる「安全コース」の商品はやめましょう。


その理由は、
ラップ口座も値上がりの原動力は「株式」だからです。

株式を抜いたラップ口座は安全そうに見えますが、
エンジンを失った車と同じです。

確かに変動は少ないですが、
手数料は高いので、大してお金が増えていかない

安全なものがいいというのであれば、
社債単体を買うのをオススメします!⇒「金利の高い定期預金」を探している方へ!債券という選択肢

まとめ

今回は「全自動投資」がオススメできない理由について書きました。

魅力的に見えたとしても、
利用するなら「半自動投資」までにとどめてください。

また、他にも記事を書いているのでぜひ覗いてみてください。

節約に関してはこちら。
元証券マンFPが教える「お金の節約」の正しいやり方
【節約】FPの携帯オススメプラン4選

資産運用に関してはこちら。
【元証券マン】投資は何から始めるべき?投資初心者の最初の3ステップ!
FXが胡散臭いと感じるあなたへ-その理由と元証券マンの評価

お金に関する少し違う角度の記事もかいているので読んでみてください。
【京大卒FPが解説】宝くじの高額当選の確率はどんなものなのか。

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