アクティブ運用はダメ?元証券マンが解説

投資

世間的にインデックス投資(パッシブ運用)という言葉を

よく聞くようになってきましたが、

Aさん
Aさん

アクティブ運用はダメなの??

Bさん
Bさん

インデックスとかアクティブとか
そもそも何が違うのかも分からない。。

という方もいらっしゃると思います。


そういう方のために、

アクティブ運用」はどうなのか?

をまとめました。

結論を箇条書きにすると、

①アクティブ運用は選択肢の1つとして良い

②商品の種類が多く、よりピンポイントで分散投資できる

良いものを選ぶのは多少難しいので、初めての投資にはあまり向いていない

④「インデックス+α」での投資や、投資に慣れてきてからの変更はオススメできる

結論


アクティブ運用はインデックス投資に比べて決して悪いわけでは無く、

初めての投資」にしては難しいだけなのです。


しっかりファンドを分析したり比較したりできるようになれば、

より細かく投資できる「アクティブ運用」は大きな武器になります。


では本編をどうぞ!

アクティブ運用を簡単に説明すると?

まず、そもそもアクティブ運用とは何なのかをサクッと説明します。

文字の通り「アクティブ」な運用です。

積極的な運用で「より高い」運用成果を目指すものです。

Aさん
Aさん

「より」高いということは何かと比べてるの?


その通りです。

比べている相手は「パッシブ運用」といいます。

ベンチマークと呼ばれる「指標」に連動して
それ以上でもそれ以下でもないように運用する方法のことで、

ベンチマークには日経平均株価S&P500のようなものがあります。

パッシブ運用のうち代表的なものがインデックスファンドで、
それに投資することはインデックス投資と呼ばれます

パッシブ運用とは?


それに対して、

パッシブ運用を上回るように積極的な運用をしているのが

アクティブ運用」です。



積極的な運用といっても

銘柄自体の種類をどうするか

・割安なもの(バリュー株投資)

・成長性のあるもの(グロース株投資)

銘柄の絞り込み方はどうするか

・世界経済の動きから見る

・企業1つ1つに訪問して選ぶ


みたいなことをいろいろ組み合わせながら、

ファンド毎に独自で運用しています。

アクティブ運用のメリット・デメリット

アクティブ運用のメリット・デメリットを

パッシブ運用(インデックス投資)と比較しながら考えます。


先にデメリットから。

デメリット

・インデックス投資と比べて手数料が高い
・良い銘柄を見極めるのがやや難しい

⇒初めての投資には向いていない


中でも「手数料が比較的高い」というのはよく言われてます。


これは事実で、

・企業に自ら訪問して銘柄を選ぶ
・しっかり企業や業界の分析
・銘柄を頻繁に入れ替える

こういった手間がかかっている分、手数料もかかるイメージです。

Aさん
Aさん

一般的には
手数料が低いからインデックス投資の方が良い
っていわれてますよね?



これは半分正しくて半分間違っている

という印象です。



〇長期でとりあえず持ちたい

〇似たような銘柄があって迷っている


こういう状態なら

手数料が安い」方を選ぶことをオススメします。



二個目のデメリットにもあるように

アクティブ運用は「良い銘柄を見極めるのがやや難しい」です。



だから、

とりあえず持つのには向いてないですし、

長期でもつとそれこそ手数料がかなり膨れ上がっていきます。


また似たような銘柄があるのなら手数料が安い方を選んだ方が良いのは当たり前です。



しかし、投資はもっと奥深いです。


これは例えばお寿司に似ています。


リーズナブルな回転寿司(パッシブ運用=インデックス投資)

回らない高級寿司(アクティブ運用)


として考えてみましょう。


味があまり分からないうちは回転寿司が無難です。
充分おいしいですし、満足感もあります。


また、

回らない寿司だからといっておいしいとは限りません。


変なところを選んでしまうと、
よくわからず「高かったな」という印象だけが残ってしまいます。



しかし、

入念にリサーチしたり経験者に聞いたりして

しっかり選んだ回らないお寿司には、回転寿司では味わえない感動があります


これとほぼ同じようなことが
アクティブ運用にも言えて、


手数料が高いのはデメリットですが、

だからといってパッシブ運用より悪いとは言い切れないのです。

メリット

ピンポイントで投資したい分野に分散投資できる
・様々なタイミングで増やせる可能性がある

⇒投資に慣れてくると投資手法を増やせる良い商品


一番大きいのは

ピンポイントで投資したい先に分散投資できる点です。



この分野・テーマが上がりそうだけど株単体は怖い

そんな時にアクティブ運用の出番です。


いわば「攻めの分散投資」ができます。

例えば、

円安でインバウンド系の銘柄が伸びそうだと思ったら

インバウンド関連日本株ファンド

というアクティブ運用の銘柄があります。


構成銘柄は

・パンパシフィックインターナショナルホールディングス(ドンキホーテの親会社)

・寿スピリッツ(ルタオ等を経営しお土産として人気な品が多い)


などです。

インバウンドとそれに派生する恩恵を受ける銘柄に絞って分散投資できます。

Aさん
Aさん

分散投資は、もっと幅広く持つイメージでした!



確かに分散投資というと

株・債券・不動産等いろいろな商品に分散することをイメージすると思いますが、


株を単体では無く複数持つことも立派な分散投資です。


単体で持つと分野・テーマとしては勢いがあっても、
粉飾決算などでダメになってしまうかもしれません。


それを防ぐために有効な手段です。

また儲かるタイミングをずらせるというのも大きなポイントです。


インデックスファンドだと基本的には
相場全体が上がっているときにしか資産が増えません。


しかし、

アクティブ運用のファンドには

相場全体が上がっているときに増える商品以外にも


・その分野だけ上がっていて儲かる商品
・相場が下がっているときにむしろ増える商品
・相場の2,3倍変動する商品


など、様々なタイミングで増やせる可能性があります。


インデックスファンドだと静観しなければならない時にも

資産を増やせるというのはメリットです。

アクティブ運用の上手い使い方

アクティブ運用のメリット・デメリットを踏まえて、

上手い使い方」をお伝えします。

初心者にはお勧めしない

まず
初めて投資する際には手を出さない方が無難です。


デメリットで言ったように
・手数料が高い
・良い銘柄を選ぶのが難しい


無難にしっかり増やすには
手数料の安い米国株中心のインデックス投資の方がいいです。

インデックス+αの投資をオススメ

アクティブ運用を取り入れる際には

インデックス投資を資産の中心に置きつつ

さらに追加でお金を増やすのに使うのをオススメします。

例えばNISAのつみたて枠ではコツコツS&P500を投資し、

追加の資金でその時々良いと思った分野のアクティブ運用をします。

超長期間での投資はオススメしない

商品にもよりますが、

基本的には超長期の投資はオススメしません


アクティブ運用は

3年~5年くらい、長くても10年程度を目安に投資するのが良いです。


トレンドというのは切り替わる物で、
良いと思った分野・テーマの状況もかなり変わります。

5年前くらいに流行した「ゲノム医療」も最近全く聞かなくなってしまいました。


流行が過ぎるとやはり株価も下落傾向にあります。


また期間が長ければ長いほど手数料の重さが響いてきます。

アクティブ運用の裏技

最後におまけです。


証券マン時代も銘柄を探す際に利用していたのですが、

アクティブファンドを構成する銘柄から気に入った個別株に投資する

これはかなりオススメできます。


アクティブファンドの構成銘柄の一部は必ず載っています。

そこから気に入った銘柄を探すというのは有効です。


先ほどの「インバウンド」の例で言うと

直接
パンパシフィックインターナショナルホールディングス

を買うということです


個別株に投資したいという方は、
ぜひ試してみてください。

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まとめ

今回は「アクティブ運用」についてまとめました。


アクティブ運用は毛嫌いされがちですが、

しっかりメリットもある良い商品ということが伝わったと思います。


既にNISAをやっている方は

次のステップとして
「アクティブ運用」をぜひ始めてみましょう!

まだ投資をやっていないという方は、

以下の記事を読んでぜひ投資を始めてみてください。

証券会社はどこがおすすめ?対面証券VSネット証券5本勝負

「iDeCo」でオススメの銘柄6選


皆さんの資産形成が上手くいきますように。

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