投資は調子良いばかりではありません。
持っている株や投資信託が下がると、
とても気になりますし、気分が下がりますよね。
売る気は無かったけど、
怖くて売ってしまった。。
という経験がある方もいるかもしれませんが、
今後は大丈夫です!
この記事を読めば、
そんな時どうしたらいいのか?
を体系的に理解できます。
持っている株や投資信託が下がった時はどうするべき?
自分の持っている株や投資信託が下がった時は
まずは落ち着いてください。
「慌てて何も考えずにとりあえず売る」
というのは損をする可能性が高いです。
なぜなら大体の場合その後戻るから。
金融商品は下がる時は下がるものだと理解してください。
- 相場が上がると気分が上がり
「投資をやっていて良かった」 - 相場が下がると不安になり
「高いとき売っておけば良かった」
「投資を始めなければ良かった」
と誰しもが思います。
こういう風に考えるのは自分だけではない。
と知って落ち着いた状態で具体的に対処していきましょう。
具体的な対処
まず前提として大事なのが
その商品を
- 短期で売買するつもりなのか
- 長期で持っておくつもりなのか
です。
スタンスの違いで対処方法が変わるので、
それぞれ説明します。
スタンスとか考えたことなかったです。
「とりあえずNISAだけでも」と思って積立投資を始めた方は、
短期や長期を意識していないかもしれませんが、
そういう方は、
長期で持っておく前提だと思って読み進めてください。
積立投資=長期投資です。
1.短期で売買するつもり
その方のルールにもよりますが、
ほとんどの場合売るべきです。
決算発表や重要な会議の前日に買ったとして、
その予想が外れて下がった場合は潔くロスカット(損切り)しましょう。
そこから長期保有に切り替えるという手もありますが、
俗に言う「塩漬け」という状態になってしまう可能性があります。
塩漬け=損をした状態がずっと続いて、売るに売れない状況のこと
思い切って売って、
その分の資金で違う商品を買って再スタートしましょう。
2.長期で持っておくつもり
こちらがメインの方が多いと思います。
特に新NISAで投資を開始した方はほとんどが長期前提ですよね。
長期で持っておくつもりの商品は
下がった状況で対応を変える必要があります。
以下の3パターンあるのでそれぞれ説明します。
- 世界的ショック:迷わず買い増し
- 相場全体の下げ:キープもしくは買い増し
- 個別もしくは含まれるテーマ固有の下げ:泣く泣く損切り
①世界的ショック:迷わず買い増し
2008年のリーマンショック
2020年のコロナショック
このような世界的ショックの場合は迷わず買い増し
原因は様々ですが、
世界的な混乱は定期的に起きます。
その時、株価は全体的に3.4割下がり
初めて経験する方は間違いなくパニックになります。
コロナショックの時は、
持っているものを売りたいという電話がたくさんかかってきました。
しかし、実は世界的ショックはチャンスなのです。
世界的ショックの時、株価が元に戻るメカニズム⇊
世界的ショックが起きると、
世界中の中央銀行がお金を導入して株価が元に戻るように動きます。
会社が続々倒れると国としてピンチなので、
いろんな方面にお金を配ります。
国が株を買い取り、社債をたくさん購入し、
融資も利子なしで行い、
全力で国を立て直しに動いた結果、株価は元に戻ります。
リーマンショックの時は
この動きが少し遅れた結果、
元に戻るのに何年もかかってしまいました。
その経験を糧にコロナショックでは迅速に対処した結果、1,2年で株価は元通り以上になりました。
この成功体験があるので、次回のショックの時も
各国同じような対処をして株価が元に戻すことは間違いないでしょう。
つまり、
買い増しをする大チャンスだということです。
株価が元に戻ることがわかっているので、
株や投資信託を買う絶好のタイミングになります。
ここで生じそうな疑問を2つ解消しておきます。
- NISAだから枠の関係で買い増しできない
- 買い増しをする具体的タイミングはいつ?
NISAだから枠の関係で買い増しできない
NISAのつみたて枠を使っている人はもちろん、
成長投資枠でギリギリまで買っている人は
どうやって買い増しするの?と思うかもしれません。
主口座で買ってください!
NISA口座の恩恵は受けられませんが、
大チャンスなので、今出せるギリギリまで全力で買いに行きましょう!
コロナショック当時は証券マンで株の売買に制限がありましたが、
現在はやめた身なので次回は最低限のお金を残して全て入れるつもりです。
・・といってもそこまで全力で買える方は少ないと思います。
だから「少しでも」買い増ししましょう!
買い増しをする具体的タイミングはいつ?
世界的ショックの時に下がって戻ると言いましたが、
100が70になって、70が100に戻る
というようにきれいに下がって戻るわけではありません。
下がったと思ったら少し上がって、また下がって
みたいな動きを繰り返しますので、
ピッタリ底を狙うのは正直難しいです。
なので買い増しは
複数回に分けて行いましょう。
最初大きく下げた時に少し購入。
そこからは適宜買い増しするイメージです。
最初下がった時は手を出さない方が良いという意見もありますが、
私は買っていいと思っています。
なぜならこの段階では世界的ショックかどうかの見分けはつきにくいからです。
もし世界的ショックじゃなかった場合は割とそのまま戻るので
買って良かったということになりますし、(2024年8月のケース)
世界的ショックの場合はもっと下がってしまいますが、
結果的に戻るところまで待つので損はしないです。
絶対の正解はないので、
「大まかにどこで買っても儲かる!」
と気楽に買い増しをしましょう。
②相場全体の下げ:キープもしくは買い増し
国の政策、内戦・戦争などの影響で、
相場全体が下がることがあります。
そんな風に全体が下がってる時は売るのはダメです。
お金に余裕があれば買い増しも考えましょう。
世界的ショックほどの下げ幅がないので
無理して買い増しするほどではありませんが、
相場全体が下がったまま終わることはありえません。
下がった原因が落ち着くときが必ず来て、
その時に相場も自然と戻ります。
最近は相場全体が下がっているんだな
と判断して我慢しましょう。
③個別もしくは含まれるテーマ固有の下げ:泣く泣く損切り
下がった理由が、
- 保有する会社特有のもの(決算等)
- 保有する会社や投信の含まれるテーマ固有のもの(ゲノムやインバウンド等)
の場合は泣く泣く売ります。
例えば日経平均は上がっているのに、
自分が持っている株(投信)やその周辺の株だけ下がっているとき。
こういう時は原因が、
一時的ではない可能性があります。
理由を調べると
- 業績が悪くなっている
- テーマが廃れてきているデータが出た
- 法律等の改訂で厳しくなった
などになります。
そんな場合は今後も下がり続けることが多いので、
長期投資前提であっても泣く泣く売った方が良いです。
将来上がるかもしれないですよね!
そう思いたい気持ちは分かりますが、
「塩漬け」になってしまう方が多くいます。
確かに上がる可能性は多少ありますが、
他の勢いのある株や投資信託に乗り換えた方が上がる可能性が高いです。
買った時点から考えるのでは無くて、
「今」何を持つべきなのかを考えるのが大切です。
こういうのをサンクコスト効果というので
興味あれば以下の記事を読んでみてください。
⇒サンクコスト効果に囚われていませんか?投資で失敗する原因の1つ
オールカントリーやS&P500は?
持ってる方が多いであろうこの2つは説明しておこうと思います。
2つともテーマに沿った訳ではなく、
幅広く投資先を選んでいる投資信託(ETF)です。
つまり個別やテーマの要因で下がるということはまずないです。
ですので、長期の①または②の場合だけ考えていればOKです。
- 世界的ショックが起きたときは買い増し
- 全体が大きく下げたときはキープもしくは買い増し
不安になっても、
むしろ買い増しするチャンスなんだなと思ってください!
まとめ
今回は、
持っている金融商品が大きく下がってしまったときの対処法
について体系的に書きました。
持っている株や投資信託が下がってしまうのは嫌なことですが、
しっかり対処することでむしろチャンスにもなります。
- 短期で持つのか
- 長期で持つのか
- 長期で持つなら何が原因で下がっているのか
単純ではありますがしっかり理解することで、
相場の下げが怖くなくなります。
うまく「相場の下げ」とも付き合っていきましょう。
他にも記事を書いているのでぜひ読んでみてください。