株式分割
という言葉をたまにニュースで聞くと思いますが、
意味がよく分からない。
という方結構いると思います!
株式分割は直近のソフトバンクのように
1万円台で人気の高配当株を買うことができるようになった
みたいなメリットがあるので知っておきたい言葉です。
今回はそんな「株式分割」について
簡単にわかりやすくまとめました。
1.株式分割とは?
1.1.概要
「株式分割」とは文字の通り「株式を分けること」です。
もっと詳しく言うと、
株をいくつかに分割し、1株当たりの価格を下げることを意味します。
株式だと直感的にわかりにくいかもしれないので、
せんべいを例に考えてみます。
せんべいを割って食べると全体の量は変わりませんが、
2つ・3つと分けることで1つ当たりの量が減って食べやすくなりますよね。
株式分割もこれと似ていて、
株を分割することで1株当たりの値段が下がって買いやすくなります。
1.2.具体例
具体例として任天堂を挙げます。(任天堂HPより引用)
2022年9/30を基準日として10/1に任天堂の株式は分割されました。
概要に書いてあるとおり、
1株につき10株の割合をもって分割。
せんべいの例で言えば、1枚を10個に分けたと言うことです。
これによって、
任天堂の株価は約58,000円⇒約5,800円になりました。
株というものは基本的に100株単位での購入なので、
今までは最低でも600万円近く無いと買えなかったものが60万円程度で買えるようになったということです。
600万円は無理だけど、
60万円だったら買えるかも!
当時営業しているときも、
あの任天堂の株が60万円程度で買える!と話題になっていました。
結果として今まで買えなかった人たちが購入することで、
任天堂の株式分割の目的である
流動性の向上および投資家層のさらなる拡大
が満たされました。
流動性=その株式をどれだけ簡単かつ迅速に売買できるか
2.株式分割の投資家目線のメリット・デメリット
株式分割に関して、
何となくのイメージは分かっていただけたと思うので、
ここでは株を買う側の皆さんにとってのメリット・デメリットをまとめました。
2.1.株式分割のメリット
2.1.1.購入できる金額が下がる
任天堂の例で説明しましたが、
最低購入金額が下がるのは大きなメリットです。
その企業が面白そう、値上がりそうと思っていても
株価が高すぎて尻込みしてしまうというのはよくあります。
株式分割は今まで手を出せなかった株を購入するきっかけになります。
2.1.2.部分的な売買が行いやすい
既に持っていた方は、
部分的に売買をしやすくなるのがメリットです。
任天堂の例でいえば100株持っていた人は、
それを全部売るか同じ金額以上買い増すしかできませんでしたが、
株式分割で1,000株になるので、
- 儲けが出ているときに200株だけ売る
- 100株(全体の10分の1)だけ買い増す
というようなことが行えるのはメリットです。
時間や金額を分散することができるようになることで、
リスクを抑えることができるわけです。
2.1.3.同じ株数のままで株主優待が増える可能性がある
株主優待という
「株を一定数もっていたらその会社の商品などを貰える制度」
を実施している企業があります。
その株主優待は
- 100株以上で〇〇
- 1,000株以上で〇〇+△△
という風に株数で優待が増えることがあります。
その株数が株式分割をする際に、調整される場合とされない場合があり、
調整されない場合は買い増ししなくても優待が増えることがあります。
例えば12月1日に1株⇒3株に株式分割するU-NEXT HOLDINGSは
- 100株保有で「U-NEXT」の90日分利用料と1,000円分のポイント
- 1,000株保有で「U-NEXT」の1年分利用料と毎月1,800円分のポイント
という優待制度を実施しており、
株式分割後も基準はそのまま変更しないとのこと。
つまり、元々400株~900株持っていた人は
株式分割後に買い増ししなくても1,000株保有の優待を受けることができます!
2.2.株式分割のデメリット
2.2.1.一時的に株価の変動が大きくなる場合がある
株式分割が発表されると話題になるので、
短期間で儲けを出して売ってしまおう!
という短い期間で売買する目的の人が現れます。
こういう人が増えると、
株価が上がって下がるという動きが盛んになり、
株価がブレブレになってしまいます。
基本的に株式分割されると、
株が買いやすくなって投資家が増える分、
中長期でみると株価は上がりやすい傾向にありますが、
短期で見ると不安になってしまう恐れがあります。
2.2.2.単元未満株が発生する可能性
先ほど任天堂の例の時に、
株は基本的に100株単位での取引だという話をさらっとしましたが、
1~99株までは「単元未満株」といって
普通には売れないため、めんどくさいです。
そんな単元未満株が、
株式分割の割合によっては発生してしまうというのがデメリットです。
ここまでの例では、
1株⇒3株や1株⇒10株という区切りのいい数字でしたが、
1株⇒1.5株のような小数点になる可能性もあり、
その場合は単元未満株が発生してしまうのです。
2.2.3.株式分割に気づかないと驚く
株式分割が起こった後は、
何事もなかったかのように過去の株価も調整されます。
調整しなかったら、
株価のチャート(折れ線グラフ)が滝のようになってしまうので
当たり前と言えば当たり前ですが、
本当に自然に修正されます。
つまり、
株式分割を見逃すと気づかないんですね。
入社一年目の時にお客様から電話があって、
〇〇の株はなんでこんなに株価が下がってるんや?
と言われて株価をみてみると、
記憶にある株価の10分の1くらいになっていて
え!!ホントですね!!
大暴落してますね。。
と一緒になって驚いた記憶があります。
その後、過去のデータを見返すと暴落した形跡がなかったので、
株式分割だと気づいてお伝えしましたが、
その一瞬はかなり驚いた記憶があります。(何の株だったかは思い出せませんが)
久しぶりに見た株の株価が異常に変わっていたら
「株式分割」を疑ってください。
まとめ
今回は株式分割についての解説でした。
株を買う側からすると
- 既に持っている人
- 今から買おうと思っている人
どちらにとってもメリットの大きい制度になっているので、
株式分割のニュースを見たら注目してみてください。
他にも記事を書いているので、時間があればぜひ読んでください。