円安・円高
- 円高の影響が出ています
- 円安で旅行客が増えています
などニュースでよく聞く言葉ですが、

実は意味がよく分からないんです。。
という方結構いらっしゃいます!
今回はそんな「円安・円高」について
日本一簡単にわかりやすくまとめました。
1.円安・円高とは何か?

円安と円高は片方を理解すれば、もう片方も分かるので、
今回のメインは円安について書きます。
円安とは?
円安を文章にすると「日本円が安い」
安い、高い、強い、弱い
みたいな尺度を表す形容詞は何に対してという比較対象が大事。
基本的には周りや過去が比較対象になります。
例えば、
「今回の数学のテストの点数高かった」は
- 周りのみんなより高かった
- 前回の自分より高かった
「今日スーパーで買った野菜が安かった」は
- 今日行ったスーパーがいつものスーパーより安かった
- いつもより割引で安かった
という具合です。
では「円安」はどういう意味かというと、
外国の通貨と比べて、過去の円より今の円が、安くなっている
これが定義になります。
比べる対象が周りと過去のどちらもある上、

円が安くなっているってなんやねん!
とツッコミどころが多く嫌になるかもしれませんが、
1つずつ解説していきますので安心してください。
先ほどの円安の定義を3つに分けると、
- 外国の通貨と比べて
- 過去の円より今の円が
- 安くなっている
順番に解説します。
①外国の通貨と比べて
これは決まり事です。
昔の人が外国の通貨と比べて円が安くなっていることを「円安」と名付けました。
さらに言うなら、
ニュースではほとんどの場合米ドルと比べて円安になっていることを指します。
世界の通貨の中心が現状は米ドルなので、自然と米ドルと比べることが多いです。
円安の比較対象その1:外国の通貨(特に米ドル)
②過去の円より今の円が
一般的には「相対的に」という言葉で表現することが多いですが、
過去の円より今の円が安いことを円安と言います。

過去とはどれくらい過去ですか?
どれくらい過去かという決まりはありません。
その時々の文脈によって変わります。
ニュース速報で円安が進んでいると出ていれば、
1日・2日前と比べて円安になっているのでしょうし、
過去を振り返っている番組内での円安であれば、
10年・20年前と比べて円安が進んでいるという話になります。
このように文脈によって「過去」の期間は変わりますが、
基本的には短い期間を指す場合が多いと覚えておいてください。
円安の比較対象その2:過去の円(長期間も短期間もあり)
③安くなっている

お待たせいたしました。
ここでは円安で一番大事な、
「円が安くなっている」という状況を具体的に説明します。
キーワードは、
安くなっている=価値が下がっているです。
1ドル=100円
⇊
1ドル=200円
□内はよく見る円安を端的に表したものです。

いや数字は大きくなっているのに、、
と何回見てもピンと来ないし、
矢印の向きが分からなくなる方も多いと思います。

それも今日までです!
まずは理解しやすくするために、
1ドルを「いろはす(水)1本」で置き換えて考えてみましょう。
一旦、ドルはこの↓区切り線がもう1回出てくるまで忘れてください。
いろはす1本=100円:いろはす1本は100円。
⇊
いろはす1本=200円:いろはす2本は200円。
これを見たら、

いろはすめっちゃ高くなってる!!
と思いますよね。
いろはすが200円になったら高すぎて誰も買いません。
単純にいろはすが高くなった=価値が上がったという話です。
次は、上の式だけを2倍します。
いろはす1本が100円なら、いろはす2本は200円です。
いろはす2本=200円:いろはす2本は200円。
⇊
いろはす1本=200円:いろはす1本は200円。
順番が入れ替わっただけで意味は同じですね。
次は左右を入れ替えます。
200円=いろはす2本:200円あればいろはす2本買える。
⇊
200円=いろはす1本:200円あればいろはす1本買える。
意味は同じですが、
主語が「200円」になりました。
今までは「200円」でいろはすが2本買えていたのに、
「200円」でいろはす1本しか買えなくなった。
⇊
「200円」の価値が下がっている。
⇊
「円」の価値が下がっている
⇊
「円」が安くなっている
つまり、
いろはすが高くなった=円が安くなった
「円」を一旦物のように扱うことが理解するポイントです。

別の角度からもう1例
いろはす1本=100円
⇊
いろはす1本=200円
いろはすが高くなった
⇊
いろはすを買うのに必要な円が増えた
⇊
1円当たりの価値は下がった
⇊
円の価値が下がった
⇊
円が安くなった
つまり、
いろはすが高くなった=円が安くなった
これらの例から、
いろはすが高くなったということは、
つまり円が安くなったことだというのは分かっていただけたと思います。
↑区切り線登場です!
ここで、いろはす1本を1ドルに戻すと
1ドル=100円
⇊
1ドル=200円
これは、ドルが高くなって円が安くなったのです。
さっきまで全くそう見えなかった方も、
なんとなくそう見えてきませんか?
ドルに対して円安になることを
ドル高円安と呼ぶのはこういう理由です。

ちなみにいろはすの例は、
本来はインフレと呼びます。
- 物(いろはす等)に対して円が安くなる⇒インフレ
- 外国の通貨(ドル等)に対して円が安くなる⇒円安
こうやって整理して覚えておくと、分かりやすいですよ!
ちなみに、
円高=外国の通貨と比べて、過去の円より今の円が高くなっている
2.今後は円安・円高どちらに進むのか?

1章で円安・円高については理解していただけたと思います。
この章では、米ドルに対して、
今後円安になるか円高になるかを解説します。
結論から言うと、
- 短期では円安・円高は分からない
- 長期では円安に進む可能性が高い
つまり、長期投資を考えている場合は、
今ドルを持っておくと得する可能性が高いです!
なぜかを説明するために、
通貨の価値がどうやって決まるかを以下で説明します。
通貨の価値というのは本来その国の国力(信用力)で決まる
通貨は本来はその国の国力=信用力を指し示すものです。
国の発行する通貨なので、
その国がなくなったり破綻したりすると価値がなくなります。
では国力は何で決まるのか?
- 軍事力
- 経済力
- 平和さ
などいろんな要素がありますが、
それらを支える大きなポイントが「人口」です
どんなに国力のある国でも、
人口が半分になったら国力は激減してしまいます。
ここでアメリカと日本の合計特殊出生率(生まれる子供の数)を比べると、
アメリカ1.65程度に対し、日本は1.20(令和5年)
つまり、今後日本とアメリカの人口差はさらに開きます。
だから、長期目線で見ると日本円の価値はアメリカドルに対して下がる。
ということは可能性の高い未来なのです。
ただし短期間では、
金利差を利用して儲けを出そうという人たちがいるので
それぞれの国の金融政策(利上げ・利下げ)に左右されます。
だから、円安にも円高にも振れる可能性があるので
- 短期では円安・円高は分からない
- 長期では円安に進む可能性が高い
という結論になるわけです。
3.まとめ

今回は円安・円高についての解説でした。
- 円安=外国の通貨と比べて、過去の円より今の円が安くなっている
- 円高=外国の通貨と比べて、過去の円より今の円が高くなっている
今この定義を見て、
引っかかる部分がなければ円安・円高に関しては完璧です!
また、今後は長期目線で見ると「円安・ドル高」に進む可能性が高いです。
ドルを持つか持たないか迷っている方は、
長期で持つつもりならぜひ保有をオススメします!
他にも記事を書いているのでお時間があれば読んでください。
投資に関してはこちら。
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