
ETFって何?

ETFと投資信託は違うの?
投資をしているとぶつかる問題ですね。
株や投資信託の陰に隠れているけど、投資をする上で重要なETFという商品。
今回はそんなETFについて解説します。
1.ETFとは何?

ETFとは簡単に言うと
「上場している投資信託」です。
ETFと投資信託どちらも似たような商品ですので、
違いを理解するために、
まず「投資信託」とは何かを解説します。
1.1.投資信託とは?
「投資を信じて託す」の文字通り、
お金を預けると、預かった会社が代わりに増やそうと投資するもの
というのが投資信託という商品の本来の意味です。
投資先は株式や債券、金など色々ありますが、
その多くが株式に投資したものになっています。
つまり、投資信託を簡単に言い直すと、
投資信託=株式をいろいろ詰め込んだパッケージ商品。
株式=ハーゲンダッツバニラ味
とすると、
投資信託=ハーゲンダッツアソートBOX(いろんな味が入ったもの)
ただし、
預ける側もどこに投資されるか分からないと
なかなかお金を預けられないですよね?
なので、
投資信託の運用会社は株式を詰め込む際にテーマを決め、

こういうテーマの株式で運用するのでお金を預けてください
という感じでお金を集めます。
「テーマ」というのは、
- S&P500(有名な指数)に連動させる
- 自動運転に関係する企業
- アメリカの成長企業
- 訪日外国人の恩恵を受ける日本企業
などなど。投資信託ごとに様々です。
そのテーマがいいなと思ったら、
投資額を決めて証券会社や銀行等にお金を払うことで購入することができます。
1.2.ETFと投資信託との違いは?
ETFと投資信託の違いは、はじめに言ったように
ETFが「上場」している投資信託である点です。
上場というのは、
株と同じように投資家同士が売買できる状態にあることを言います。
逆に投資信託は証券会社(運用会社)との取引になっています。
この違いがそれぞれのメリット/デメリットを生んでいます。
2.ETFのメリット/デメリット

ETFは投資するとしたら、
投資信託と同様の使い方になるので、
投資信託と比較してメリット/デメリットを解説します。
2.1.ETFのメリット

①投資信託より手数料が低い
対面証券、ネット証券で手数料は変わりますが
基本的にETFの方がトータルの手数料が安く設定されています。
実際に例をもって説明すると、
対面証券の例:大和証券の基本的な商品全般
投資信託
- 購入時手数料:3%
- 運用管理費用:3%程度
ETF⇒販売手数料1%(売買で2%)+信託報酬0.2%程度:計2.2%
- 購入時手数料:1%(売買で2%)
- 運用管理費用:0.2%程度
ネット証券の例:楽天証券のS&P500
投資信託:eMAXISSlim米国株式(S&P500)
- 購入時手数料:なし
- 運用管理費用:0.09372%
- 信託財産留保額:なし
ETF:楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
- 購入時手数料:なし(コースにはよる)
- 運用管理費用:0.077%
- 信託財産留保額:なし
このようにETFの方が総じて手数料が少ないです。
手数料が安ければそれだけでいいわけではないですが、
ほぼ同じ商品が投資信託とETFのどちらにもある場合は、
ETFを選んだ方が手数料の差の分有利になります。
②取引にかかるスピードが早い
投資信託が1日1度のみ決まる基準価額で取引することになる一方、
ETFは株のようにリアルタイムの価格で売買できます。
これにより取引金額がその場で決まるだけでなく、
現金化されるのも投資信託より1~3日程度早いです。
急いでいないときは関係ありませんが、
投資先を入れ替えたりお金が急用だったりする時はメリットです。
2.2.ETFのデメリット

ETFのデメリットは、種類が少ないところです。
投資信託と比べてその種類は10分の1にも満たない
種類が少ないと必然的に選択肢も狭まるので、
自分が将来性を感じるようなテーマがピッタリ見つからないかもしれません。
その点、
投資信託の方がETFより具体的に好みのテーマを選ぶことができます。
3.オススメのETF

いくつかおすすめのETFを紹介します。
- 定番 S&P500
- ネット企業を集めた NASDAQ100
- 高配当株を集めた SPYDやVYM
①定番 S&P500
知ってる方も多い定番の商品です。
アメリカの有力企業を500社集めたもので、
定期的に厳しい見直しも行われる優良な商品です。
新NISAの積立で投資している方が多いとは思いますが、
普通口座で追加で買う場合は投資信託ではなく、ETFがおすすめです。
②ネット企業を集めた NASDAQ100
ネット系の企業(ハイテク)を集めたETFです。
S&P500などの米国株を広く買うものに比べて、
値動きが激しく、爆発力がある銘柄です。
金利の上昇には弱いですが、
将来性の高いETFになっています。
③高配当株を集めた SPYDやVYM
高配当株というのは毎年金利のようなものをたくさんくれる会社のことです。
値動きに加えて毎年〇%という形でお金がもらえます。
- SPYD:約5%
- VYM:約3%
配当が高ければそれだけでいいわけではないですが、
値上がりを目指しつつ配当金も多く受け取れるのでオススメです。
4.まとめ

今回はETFについての記事でした。
ETFは投資信託と比べて、種類は少ないけど手数料が安い
そんな商品なので、買えるものはETFで買っていきましょう。
他にも記事を書いているので、お時間あれば読んでください。
節約に関してはこちら。
⇒【元証券マンFP監修】体系的に理解するお金の節約術